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2015 3/21 10:46 更新

読了

20150314
本業寄りの一冊。
移動しながら読んだため カバーがボロボロですが(笑)

「食べるラー油」ブームの火付け役となった主婦雑誌
『月刊Mart』の編集長が昨年発行したもの。

全編通したキーワードは、ヒットの陰に“気分”あり ということ。
値段や機能性以上に「主婦は自分の気持ちをどれだけ幸せにしてくれるのか」という選択肢でモノを買っている。
わかりますねーーーこの感覚。

ル・クルーゼが鍋としての「キッチン雑貨」である前に
幸せな日常を創りだしてくれる「インテリア雑貨」だったり、
柔軟剤の「ダウニー」を薄めて玄関の床をふく
“香り付け専用”という本来の領域を超えた使われ方をしたりなどなど…。

「女性としての生活者視点」「ユーザーニーズ」を基軸に仕事をしている私としては
納得できる内容が多かったです。

特になるほどなと頷いたのが下記。
“主婦ではない男性はどこかで「主婦は誰でも料理が好き、掃除が好き、洗濯が好き」と決めつけてしまいがち。
主婦雑誌でも一番つくりやすいのは 良妻賢母型の内容で
その方が構成しやすく、取材は権威者にインタビューするなど、組み立てやすいから。
だけど そこには真のニーズはない…”

この辺の感覚って 非常にわかります。

現在 個人事業者としての私の看板は 「プランニングルームMP」という称号。
制作会社に間借りする所からスタートした兼ね合いがあったため、やけに長ったらしい名前ですが、
この「MP」は「Mother’s Power」を略したものです。
TOPページにも記載していますが、そこには「女性の視点」「生活者としてのリアルな感覚」を生かした仕事をしていこうという思いが込められています。

その一番最初のきっかけになったのが、five brige主催 「東北ビジネス未来塾」でもお話ししたことがあるのですが、
「ピンクのマシュマロ事件」です。

会社員時代、私は東北6県の企業様に対応する企画セクションで、
食品系を担当していました。
当時そこにはポスターやカタログ等商業印刷物、
店舗デザインを担当するSD関連やリサーチ部門など様々な担当スタッフがおり、
テーマによっては周辺に呼びかけ合い、
日々アイデア会議が行われていたのですが…

配属されてまだ2~3年目の頃の話し。
ある時 女性向け商品のアイデア会議に参加している場で
非常ーーーーに違和感を覚えたのです。
それは何かって言うと
そこにいる方々(ほぼ男性)の多くは
女性の嗜好=ふわふわで 柔かくて ピンクのマシュマロのような …という
いわゆる絵に描いたようなステレオタイプのイメージを描く人が多く
その状況に衝撃を受けてしまったのです。

(個人的な見解でいえば、
男性だけの兄弟で育った方は その傾向を強く感じます。
女性を神聖化しすぎる面が多いような…。)

何というか…
端的に言えば「事件は会議室で起きてるんじゃないよ」(←例えが古い、、笑)と思ってしまったわけです、当時の私は。

その後 何度か同じような経験を重ね
(特に食品分野では大きかったのですよね、、違和感が)
結果的に「生活者視点」という要素は 私の中の基軸に繋がっていきました。

で 話しは この本のことに戻りますが
全体的に共鳴できる内容の中で、「う~ん」と感じたのが2点程。

一つ目は、筆者が言う“単純に権威だけに動かされない中間層”が増えているのはわかりますが、
都市部と地方ではやっぱりまだギャップがあるということ。
そのままの視点を地方に持ってきても、難しいと思います。

そしてもう一つは…こちらの方が強く異を唱えたい部分なのですが…
あえてここでは言わないようにします。

内容的にスルスルッと読める構成になっていますので
ご興味ある方か是非。

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