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2017 3/27 09:30 更新

加美町「真鶴」醸造元 田中酒造 蔵見学

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中勇酒造店さんを後にし 続いて田中酒造店さんへ。
徒歩で5分程の距離にあります。
こちらもほぼ9年ぶりにお邪魔することになります。
【ふらっと蔵探訪第8弾】真鶴(中新田・田中酒造)

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寛政元年(1789年)創業の歴史ある建物。漆喰のなまこ壁と瓦屋根が美しいですね。

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ご案内してくださったのは、営業の高橋さん
(日程調整等でご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。)

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お邪魔した日は、甑倒しを来週に控えているというタイミング。

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早速 仕込み蔵へ。

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日本酒出荷量ピークの昭和50年代の頃は、5500石造っており、当時は県内で一番多い出荷量だったそうです。
当時は90本の酛(もと)を立てていましたが、現在はその半分の40本。
確実に少量多品種の流れになっているのですね。
※酛立て(アルコールを造り出す“酒母”を増やす工程)

DSC_0634仕込んで3日目の醪。固形がまだ多く残っている状態です。

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ぷくぷくと…力強い発酵。
田中酒造の最大の特徴は、県内では珍しい「生酛(きもと)」という昔ながらの造り方にこだわっており、上の画像は1月29日に仕込んだ生酛です。
非常に力強く、どっしりとしたパワーを感じるのは気のせいでしょうか?泡あり酵母だから、余計そういう風に見えるのか…。

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こちらはササニシキで造った山廃。

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仕込み蔵を見学中、キビキビした動きで目立ってた蔵人さん。
高橋さん曰く「うちの大型新人です」とのこと。

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搾り機の前では2人がかりでヤブタから酒粕をはがし、袋詰め作業。
周辺一帯が酒粕の香りに包まれていました。

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貯蔵蔵。

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ステンレスが多い中、昔ながらの木製の「暖樽(だきだる)」を今なお使っているんですね。
この中にお湯を入れて酒母タンクを温め、温度調整に使う道具です。
金属だと一気に熱が伝わってしまいますが、木製はじんわりと伝わるので、醪での負担が少ない。その分メンテナンスは非常に大変で、使う度に沸消毒したり、手間がかかるそう。

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貯蔵庫の上、2階部分が酒母室。

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そして、私が今回最も拝見したかった麹室。

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ドアを開けてすぐの「出麹室」に足を踏み入れた途端、ふぁーーと香りが広がる!!
よくできた麹は“栗香”と呼ばれる独特の甘くこうばしい香りがすると言われますが、今まで出会った中で、極上の香り!!!
濃厚な甘みを感じ、品のある香ばしい香り。

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麹室に入った途端 カメラのレンズが曇ります。

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田中酒造の酒造りは全量麹蓋による麹造り
小さい木箱のような「麹蓋」に一升5合の蒸し米を入れ、自然の喚起、通気、手入れをしながら、何度も積み替えしながら造っていきます。

「積み替え作業は大変ですよ。腰に来るし…。私も純米酒以下は作業に加わりますが、純米吟醸クラスの酒には触らせてもらえないです」と高橋さん。
それだけ温度管理には、細心の注意を払います。

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麹台も、通常は電力で温めている蔵が多いですが、蒸気で暖めています。

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奥は吟醸酒用麹造りの部屋。
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大吟醸クラスは麹蓋に割っかを使用。麹の分量が均一になるよう、輪っかで“すり切り”にして調整。暖気樽同様、洗浄や手入れまで考えると、相当な手間がかかっていますよね。
麹造りに対しては妥協しない、そんな姿勢が伝わってきました。

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高橋さん お忙しい所 ありがとうございました!!

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